母の手一つで育てたオカマアイドルに1,000人が涙

母の手一つで育てたオカマアイドルに1,000人が涙
青SHUN学園の伊達アキコ

5日、アイドルユニット「青SHUN学園」がZEPPダイバーシティ東京でワンマンライブを行い、メンバーの1人である伊達アキコ(アキラ)の母親についてのエピソードに会場中が涙した。

青SHUN学園とは、43人からなる福岡のアイドルユニットで、メンバーには4歳の幼稚園児や、いわゆる「オネエ系」、プロデューサー兼男性ボーカルなど個性的な面々が揃っており、アイドルとしては異色の存在だ。昨年11月には、当時高校3年生だったメンバー・金光みり愛が全国模試で1位になったことでも話題になり、4月30日に発売したシングルCD「今、ここに立って!!」はオリコンデイリーチャート2位を獲得するなど、除々に注目されはじめている。

そんな青SHUN学園の中でも、異彩を放つメンバーが伊達アキコだ。伊達は男性の姿ではさわやかなイケメンだが、180cm超の身体でにミニスカートとフリフリの衣装に身を包むと、「オカマ部の伊達アキコちゃん」と呼ばれるオネエ系アイドルに変身する。普段はお笑い担当として、ステージを盛り上げる伊達だが、ワンマンライブでは自らの生い立ちをつづった映像を公開、その意外な内容に観客が涙することになった。

映像では伊達が物心がつく前に両親の離婚を経験し、父親の顔も知らないまま育てられた事が、本人と母親のインタビューを通じて明かされた。離婚後は、大学生用のワンルームのアパートでの親子二人暮らしながら、中学生の頃には伊達の野球の練習に母親が付き合うなど、仲良く暮らしていたという。しかし、次第に伊達は母親とは口を聞かなくなり、ご飯も一緒に食べない時期もあったとか。

現在19歳となった伊達はそんな過去を振り返りながら「この人は自分のためにやってくれてるんだなっていうのは感じてましたね。でもそこに素直に応えられない時期がたくさんありました」と話し、母親に冷たい態度で接したことを反省しているという。また現在、伊達のライブに足繁く通う母親の姿に「産んでくれて育ててくれて、今もライブに来てくれて…ぜんぜんタレントとして不十分な自分を必死で応援してくれて」「僕はその気持ちに対してちゃんと応えてあげなきゃなって思います」と泣きながら語り、タレントとして成功して恩返ししたいと決意を表明した。

一方の母親も伊達に対し「ただひたすらに一人の人間として、アキラが生きていってくれれば、私は死んでもいい」「アキラはもっといい家庭に生まれたかったかもしれないですけど、こんな私のところに生まれてくれてありがとう」と語り、感謝の言葉をのべた。普段見せたことのない伊達の素顔を見た1,000人のファンの間からは、すすり泣く声が耐えなかったという。

ワンマンライブ後に、伊達はブログで心境についても以下のようにつづっている。

母は、あの日「二人で生きていこう」と言ったけれど、
違った。
たくさんの人に支えられてきた。
はじめは二人だけだったかもしれない。
でも、今はたくさんの人に支えられ生きている!!
今まで生きてきて辛いこと、苦しいことたくさんあったけれど、
生まれて来なきゃ良かった。なんて思ったことは一度も無いよ!!
今、生きていて本当に幸せだから、
生まれてくれてありがとう!


昨今ではマツコ・デラックスをはじめとし、日本のテレビ・芸能の世界ではオネエ系タレントが多数活躍している。異色オネエ系アイドル・伊達が人気者になって母親への恩返しをできる日も、もしかしたら近いかもしれない。



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