ホークス馬原放出へ、寺原の人的補償でオリックス移籍/ファンからは落胆の声


鷹ファンにとって信じられないニュースが入ってきた。一部スポーツ紙の報道によるとホークスにFA移籍した寺原隼人投手(29)の人的補償として、バファローズ側は馬原孝浩投手(31)を獲得する方針を固め、今日にも正式発表される見通しとのこと。

馬原、寺原の人的補償でオリックスへ 2013年1月12日
オリックスがソフトバンクにFA移籍した寺原隼人投手(29)の人的補償として馬原孝浩投手(31)を獲得する ことが分かった。11日までに方針を固め、ソフトバンク側に伝えたもよう。12日にも両球団から発表される。

馬原はプロ2年目の2005年途中に先発から抑えに転向し、07年に38セーブで最多セーブのタイトルを獲得。 11年までに球団史上最多の180セーブを挙げ、パ・リーグを代表する守護神として活躍した。

昨季は痛めていた右肩の手術を2月に受けたため、プロ9年目で初の登板なしに終わった。しかし地道なリハビリで 順調に回復している。

実績は十分だけに、オリックスは復活する可能性があると判断したもよう。またFAで獲得した日高の人的補償で、 リリーフ左腕の高宮が阪神に移籍することが11日に発表された。これもあって、馬原の獲得を決断したと見られる。

馬原は昨年12月11日に25%ダウンとなる4500万円減の1億3500万円(金額は推定)で契約を更改した。

それでも「順調にいけば手術前よりいいパフォーマンスを出せると思う」と、自信を口にしていた。全盛期のパフォーマンスが出せれば、オリックスにとっては大きな戦力になる。

一方でソフトバンクにとっては痛手といえる。馬原が開幕前に離脱した昨年はファルケンボーグ、森福、シーズン後に 退団した岡島らが代役となって抑えをやりくりしたが、現時点で今季の守護神は決まっていない。

首脳陣は、新加入の五十嵐を含め、キャンプで抑えを誰に任せるかを見極める意向。経験豊富な馬原が抜けることで、 構想の練り直しを迫られそうだ。
なぜ馬原はプロテクトから漏れていたのか
肩の故障で昨シーズン登板なしとはいえ、近年ホークスの絶対的守護神であり球界を代表するクローザーでもある馬原。最近では西戸崎室内練習場でストレート148kmを記録するなど復活の手応えを掴んでいた矢先のまさかのプロテクト漏れ。「高年俸で怪我持ち」という理由からオリックスの獲得はないと踏んでの判断なのか?かつては清原や中村紀といった選手を高年俸で獲得したオリックスを相手にこれでは見通しが甘すぎる。

昨年もFA移籍などでチームの顔といえる選手たちが続々と球団を去り、その結果先発不足に陥ったホークスは連覇を逃した。他球団との争いに負けたというより球団内部のゴタゴタによる自滅に近かった。

しかもこの件、元はホークスの生え抜きだった寺原再獲得のために、もうひとりの貴重な生え抜きが犠牲になっていることが何より心証が悪い。結果的に寺原⇔馬原+金銭の交換が成立した形だがとても等価とは言えない。そしてかつて寺原放出の代わりに手に入れた多村ももういない。これほどまでにドラフト1位や逆指名・自由枠入団選手をポンポン放出する球団が他にあるだろうか。

今シーズンも球団のひとり相撲が続くのか。ネット上でも多くのファンから落胆の声が聞こえる。